4.「フランシスコの唇には常にイエスのことが話しに上っていた・・・」(1チェラノ11・5)
フランシスコが神の御子の誕生の祝日を特別に愛していたことをわたしたちはよく知っています。かれにとって、それは「祭日の中の祭日であって、神が小さな幼子になった日、わたしたち人間の胸に抱かれる日であったのである」(2チェラノ199)。かれは聖福音という言葉を、霊と生命の言葉として、またベトレヘムの幼子の名前のゆえに特別に味わい愛していたのです(1チェラノ86参照)。師父聖フランシスコの生活はその時代の人々への福音の顕現でありました。フランシスコはキリストのもっとも忠実な模倣者であり、偉大な王の霊的伝令者であり、イエスを熱愛していたのであって、すべての人にキリストを語り、すべての人の中にキリストを見ていたのです。フランシスコは福音的人(1チェラノ86参照)となり、よき訪れの言葉はかれによって生きられ、そのもっとも細部にいたるまで実行されていました。兄弟に皆さん、人間の姿をとるほどに自分をへりくだられたみ言葉をどのようにして世界に知らせましょうか。
おとめマリアから生まれ、貧しき者たちの福音となられたキリストをフランシスコのように自分の目で観想したことがありますか。そうするならば、生活を照らす真の光があなたに輝くでしょう。あなたは恵みの上にさらに恵みを得たのです。恩恵の充満であるキリストの近くにいるからです。それは神の聖性の神殿である方の近くにいることになるからです。そして信仰によってキリストを受け入れるな、らあなたも今夜、肉によってではなく神によって生まれたことになるのです(ヨハネ1・13-16)。兄弟の皆さん、どうかわたしと共に天より来られた主を賛美してください。
結びとして主の誕生によって時は満ちました。万物はキリストにおいて新しく再創造されたのです。主は日々わたしたちの間で生まれています。そしてキリストに従いその恩恵の中に生きるようにとあなたを招いています。
この聖夜、まどろむことなく、喜んで主を述べ伝えましょう。そして神の愛に答えて生きましょう。疲れることなく主の栄光を歌いましょう。師父聖フランシスコがいつも皆さんと共にいて祝福してくださいますように。心の底に、世界中の兄弟たち相互の喜びを感じながら、わたしのクリスマスメッセージをお送りいたします。
総長 兄弟ホセ・ロドリゲス・カルバッリョ ofm