2008年クリスマスメッセージ

誠意を誉め、清貧を高め、謙遜を讃えよう

フランシスコがご降誕の日にグレッチオで準備した馬小屋についての報告は、『幼子必需品』『貧弱な王』『小さな町』などの表現を使いながら、イエスの謙遜、清貧、自己放棄、孤立などの秘儀とともに馬小屋、馬草、牛、ロバ・・等を描写しています。

グレッチオではフランシスコとともに他の仕方で見つめ、理解し、感じるようにしましょう。目立つものや目を引くものに注目することに慣れた私達に、

生活と命の中で小さくて、隠れている、飾り気のない、貧しく、謙遜な者のうちに居られる神の神秘的で静かな現存をみいだし生きることを要求します。乱暴と横暴さではなく、優しさ貧しさをもって、この幼子に私達が近づくようにと招きます。私達には、マリアやヨゼフ、羊飼い達のように質素で小さな者になる以外にこの生まれたばかりの赤ちゃんに近づく道はありません。

グレッチオとベトレヘムは、私達の行き方の本質的な次元-小さな者で忠実であるように要求します。会憲でも『救い主がご自分を無とされたことを忠実に模倣し、より輝かしく示すために、兄弟たちは社会においては取るに足りないものとされる人々の生活と環境を受け入れ、常に彼らの中で小さきものとして生きる』ようにいっています。グレッチオとベトレヘムは『小さき者たちの中でもより小さい者として福音を生きる』ことを要求します。グレッチオとベトレヘムは、貧しい人達とともに出来事を直視し現実を理解し、彼らからも学ぶように呼びかけます。実にこうしてこそ、私達は彼らに仕える事ができるのです。

『この日には貧しくお腹を空かした人々が富者達によって満たされますように』

フランシスコのご降誕についての報告でほかに重要なことは、人類に示された神の恵みの力強さが歴史的に見えるものとされた喜びです。

ベトレヘムには恵みの論理があります。イエスにおいて『人類に対する神の善意と愛が現われました』。イエスにおいて『全人類のために救いをもたらす神の恵みが現われました』。人類に示された神のこの特別な恵みを前にして、驚きと感謝の念、賛美が芽生えます。恵みの論理に対する返答も生まれます。もし神がそのおん子においてご自身とその全てを私達にお与えになったのなら、私達の方もこの再生への働きに入り、神に全てを捧げるように招かれています。さらに、神の絶えざる奉仕と同じように、この恵みの働きを通してお互いに無償で奉仕しあうようにも招かれているのです。

こうしてご降誕の祝いは、2008~2009年の計画創立の恵みを実現するのに私達を力づけることでしょう。会に属する全ての団体は、私達の師であり主である貧しい人達に私達の財産を分かち与える具体的な方法を確立するようにしてください。各兄弟体、物理的空間を供に寛大に使用できるように検討してください。本会の内外において緊急な必要性に対応するために本部に設置された絆基金に積極的に協働してください。

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