東日本大震災関係ボランティア報告 5月24日

各地のサポートセンターを訪問して思ったこと(2)
                                                                                                          報告者 佐藤宝倉

釜石市では、別の取り組みがなされている。それは、市が地元の被災者を再雇用して、街の瓦礫の排除、家の解体、清掃に取り組んでいるとのことである。そこにひとつの大切な考えるべき点が秘められていると思う。

宮古を訪問した時に聞いたことだが、「よそ者」を自分の家に迎え入れないという人々の長年の姿勢である。悲惨な状況を「よそ者」にさらすのは「恥」だと感じるようである。それは自然な感情である。だから「宮古では、家のドロ掻き作業が少なく」、「側溝のドロ掻き」の仕事を社協からもらってくる。しかし、信徒の紹介で近隣の町の家のドロ掻き作業を受注するという。ここにも大切な鍵が隠されている。

被災した宮城・岩手県の教会は規模が小さく年配者の多い共同体である。マン・パワーという面からは、多くの期待はできないだろう。しかし、地元の街と地元の人たちを一番よく知っているのは、そこに長年住んできた信者の方々、主任司祭、修道者、様々な施設の園長・職員たちではないだろうか。それらの人々がすでに築き上げている地元の人とのつながりを大切にし、つながりを紹介していただくということが肝心なことではないだろうか。各地のサポートセンターと地域の教会(信徒、司祭、修道者、施設の父母)が、今地元に一番必要な支援は何かを随時話し合い、仙台教区サポートセンターに吸い上げ、そこと協力し合ってボランティアを派遣していただき、地元でボランティアが活動しやすい環境を整えていくことが求められているのではないだろうか。 続きはこちら

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