聖クララ会創立800年祭

フランシスコ会総長のメッセージ (2/4)

お祝いの意味

image 2011年4月16日から2012年8月11日まで行われるお祝いは、800年前に起こったことの記憶を活性化するために「時宜にかなった時」であることを示しています。この素晴らしい女性の霊性を今一度示すために。また特に、彼女のメッセージが時宜を得ていることを再発見するためです。

「記憶を取り戻すこと」:フランチェスコは、サン・ダミアーノ教会を修復している時に次のように述べました。「私たちの天の御父を賛美する女性たちが住むようになるからです」(TestCl 14)。キアラによって生きられた「生活様式」がペトロの奉仕職を助け、教会の使命のための食物の手段であることに気付いた人はいませんでした。おそらくフランチェスコ自身でさえも気付かなかったでしょう。教皇グレゴリウス9世は1228年にフランチェスコの「小さな苗木」とサン・ダミアーノの貧しい姉妹たちに手紙を書いています。キアラの生活は「フランチェスコの指導のもとにあり」と。ヨハネ・パウロ2世は、「閉域に住み、そして観想生活であるけれども、隠修士のそれではありません」と書いています。列聖勅書の中で、アレクサンデル4世は次のように述べています。「キアラは黙っていたが、その名声は高く上がる」と。そうです、彼女の名声は福音的な仕方ゆえに高く上がります。彼女は福音的なやり方で、キリストをこの世の人々にもたらし、揺れ動く人々を支えました。彼女の名声は、すべての被造物を、その中でもっとも取るに足りず、忘れ去られたものでさえも包み込むほどの大きな心から高く上がりました。なぜなら、それは創造主のいつくしみによって特徴づけられていたからです(cf. BullCanCl 4-5; IIILCl 8; Proc 7.12)。

「キアラの霊性を新しく提示すること」:聖クララ会連盟の会長たちの第一回国際会議の貧しいクララ会士たちへのメッセージの中で、今回のお祝いについて次の三つのテーマを深めるために三年間の準備の年が設けられました。そのテーマは召命(2009)、観想(2010)、そして貧しさ(2011)です。そうです。あなた方は800年祭を祝う準備のためにまじめなやり方を選びました。あなた方は、あなた方の生活を支える霊性を再評価するためにきちんとした道をはっきりとさせ、そしてすべての人に対してキアラの「魂」全体を新しく示しました。あなたたちの兄弟であり、しもべである私は、2008年、2009年そして2010年と私たちの姉妹の祭日の時に書いた手紙を通して、あなた方がこの道を深めていく手助けをしました。

「彼女のメッセージを再発見すること」:明らかに彼女のメッセージは、アッシジのキアラの「鏡と模範」に従ってキリストに従うことを選んだあなた方にまず訴えかけなければならないものです。フランチェスコの三つの会の総長と律修第三会の総長との評議会で、私はあなた方に2011年2月2日付けで手紙を書きました。私たちが問うた質問のいくつかは次のようなものです。「私たちはなにをともに祝おうと望んでいますか。会律の記憶あるいは時間のうちにあなた方と共におられる神の歴史の記憶ですか。そして従順のうちに、自分自身のものを何も持たず、そして貞潔のうちに生きることで私たちの主イエス・キリストの聖なる福音を守るためにあなた方を情熱的にさせ続けるのはどれですか。私たちは、キリストを本当に愛する者で、まねる者であった私たちの幸いなる父フランチェスコが言葉と模範で私たちに示し、教えてくれた道に神の子がなったということを私たちすべての前で目に見えるように、そして信じられるようにしている「生活様式」の光にどのようにして完全に戻ることができるのでしょう。どのように、あなた方は教会の生きる記憶になることができ、洗礼を受けたものとして私たちが生きるように呼びかけられているフランシスカン家族のために存在できるのでしょうか」。

私について言えば、キアラの魅力は、彼女が受け取っている福音的生活のうちにあると心から確信しています。修道院の閉域の中で40年間も彼女を支えたものは福音でした。家庭から逃れ、フランチェスコによって彼女に示された「道」を発見すると、キアラは貧しいクララ会士たちを「私たちの主イエス・キリストの聖福音を守る」ために「生活様式」に向けました。福音はキアラの「若さ」の秘密と彼女の能力が教会と現代世界のための指標であることを示すものです。姉妹たち、あなた方の生活で、あなた方が観想し、そして福音に含まれるものとしての生きているみことばに触れることがどういうことなのかを教えてください。あなた方の存在で、私たちすべてにとって神がいつも愛であることを教えてください。つづき

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